株主総会とは
株主総会とは、株主によって構成され、会社の基本的事項について会社の意思を決定する機関です。このことはどのような機関設計がなされている株式会社でも同様ですが、株主総会の権限は、取締役会を設置している株式会社と取締役会設置会社とでは大きく異なります。

取締役会を設置しない株式会社における株主総会は、最高かつ「万能機関」です。会社法に規定する事項及び株式会社の組織、運営、管理その他株式会社に関する一切の事項に決議することができます。
これに対して、取締役会設置会社における株主総会は、会社法に規定する事項及び定款で定めた事項に限り、決議することができます。具体的には、役員等の選任及び解任、定款変更、減資、解散、事業譲渡、合併、取締役等の報酬の決定、計算書類の承認、株式の併合、株主との合意による自己株式の取得、などです。
 
株主総会はその召集の時期により定時株主総会と臨時株主総会に分けられます。定時株主総会は決算後3ヶ月以内に開催する必要がありますが、臨時株主総会は、必要に応じていつでも召集することができます。
取締役会を設置しない株式会社における株主総会は、取締役が招集します。取締役会設置会社においては、取締役会の決定に基づき、代表取締役が招集します。一定の株主は取締役に対し、株主総会の招集を請求することができます。
株主総会を召集するには、取締役は株主総会の2週間前(非公開会社では1週間前)までに、株主に対してその通知をしなければなりません。
 
普通決議
株主総会の決議は、法令・定款に別段の定めがある場合を除き、議決権を行使することができる株主の議決権の過半数を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の過半数をもって行います。定足数要件は定款によって軽減・排除できますが、役員を選任又は解任する株主総会の決議は議決権の3分の1未満と定めることはできません。
特別決議
会社の基礎的変更など重要な事項に関する株主総会の決議は、当該株主総会において議決権を行使できる株主の議決権の過半数を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の3分の2以上に当たる多数をもって行わなければなりません。定足数要件は定款によって軽減・排除できますが、役員を選任又は解任する株主総会の決議は議決権の3分の1未満と定めることはできません。また、多数決要件は、定款で加重することはできますが、軽減することはできません。
特殊決議
これには2つの場合がありますが、いづれも特別決議より厳格です。
株主の利害に重大な影響を及ぼす事項に関する株主総会の決議は、株主総会のおいて議決権を行使できる株主の半数以上(頭数)であって、当該株主の議決権の3分の2以上に当たる多数をもって行わなければなりません。
非公開会社は、剰余金の配当を受ける権利、残余財産の分配を受ける権利を株主ごとに異なる取扱を行う旨を定款で定めることができますが、これを事後的に定款変更によって定める場合には、総株主の半数以上であって、総株主の議決権の4分の3以上にあたる多数をもっておこなわなければなりません。
 
株主総会では、報告事項の報告と決議事項の決議がなされます。取締役設置会社においては、召集通知に記載された目的たる事項以外については決議することができません。
株主総会の議長は、定款に定めがあれば定款の定めにより、定めがなければ当該株主総会において選任します。議長には議事整理権と株主総会の秩序を乱すものを退場させる退去命令権があります。
株主総会の出席者には質問する権利が、取締役等にはこれについて説明する義務があります。
株主総会の議事について、株式会社は議事録を作成しなければなりません。議事録は株主総会の日から10年間、支店においては議事録の写しを5年間備え置き、株主、債権者、裁判所の許可を得た親会社社員の閲覧・謄写に供されます。
 
株主の数が限られている小規模閉鎖会社や規模が大きくても完全子会社や合弁会社の場合などでは、総会の開催を待つまでもなく、総会の目的である事項について株主全員が同意している場合も少なくありません。
このような場合には、形式的な株主総会決議を求める必要はないため、株主総会そのものを開催することなく、書面又は電磁的記録をもって総会決議があったものとして扱う制度が設けられています。この制度は書面決議とも呼ばれています。
この制度は取締役提案、株主提案のいずれの場合でも利用可能です。法文上要求されているのは書面または電磁的記録による同意の意思表示ですから、実際には提案者が書面又は電磁的記録を作成、送付し、これに株主が署名または電子署名して返送する方法や、1通の書面を持ちまわって署名してもらう方法が取られます。
 

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