現物出資とは
資本金はすべて現金である必要はありません。特定の財産を「資本金の代わり」として出資することもできます。「現物出資」と呼ばれ、土地や建物などの不動産、自動車やパソコンなどの動産、株式、国債、社債などの市場価格がある有価証券、著作権、特許権、営業権などの権利を、現金に代わって出資できます。ただし、設立時に現物出資できるのは、発起人に限られています。現物出資をした発起人は、提供した財産によって、その分の株式を引き受けたことになります。

現物出資される財産の価値は、発起人が相談して決めることができます。といっても勝手に価額を決めていいわけではありません。買ったらいくらになるか(購買価格)、売ったらいくらになるか(処分価格)を参考に適正な額を決めます。適正額と著しく異なる評価をした場合は、発起人や取締役が差額を補填しなければならないので、価額の決定には十分な注意が必要です。
現物出資される財産の総額が500万円を超える場合には、「検査役」として弁護士、公認会計士、税理士などの証明を得なければなりませんが、500万円未満であれば証明は不要です。
 
現物出資がある場合は、定款に次のことを記載します。
●現物出資する人の氏名
●現物出資する財産
●現物出資する財産の価格
●これに対して与える株式の種類・数
 
現物出資を行う場合、発起人は、株金の払い込みを求めると同時に、現物出資の給付を求めます。そして、現物出資の給付があったことを証する書面として「財産引継書」を作成します。財産引継書は2通作成し、1通は会社の保存用とし、もう1通を登記申請書に添付します。
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財産引継書
1.現物出資財産等及びその価額
ノート型パソコン FMV-BIBLO
型名 FMV NB55R/T
この価額 10万円
私所有の上記財産を現物出資財産として御社に給付します。
平成19年7月23日
発起人 (住所) 熊本県熊本市龍田陳内3丁目3番55号
(氏名) 宮本 誠司 実印
(商号) 株式会社××× 発起人御中
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登記申請の際に調査報告書が必要なのは、現物出資がある場合のみです。従って、現物出資がない場合は1通のみ作成して会社保存用とします。現物出資がある場合は2通作成し、1通は会社保存用とし、もう1通は登記申請書に添付します。
調査報告書
私たちは、株式会社××の設立時取締役に選任されましたの、会社法第46条の規定に基づいて調査を行いました。
その結果は、下記のとおりであり、法令もしくは当会社の定款に違反し、又は不当な事項は認められません。
記
1 設立時発行株式の総数(100株)は、平成19年7月23日までに発起人により引き受けがあったことを認める。
2 設立時発行株式の総数{(現物出資による2株を除く)198株}につき、平成19年7月27日までに、その発行価額の全額(990万)の払い込みがあったことは発起人宮本誠司の預金通帳(熊本ファミリー銀行大津支店)により認めることができる。
3 発起人宮本誠司の現物出資(2株)については、次のとおり認めることができる。
A.現物出資財産等の給付のあったことは、平成19年7月23日作成の別紙財産引継書により認めることができる。
B.現物出資は、会社法第33条第10項第1号の場合に該当し、現物出資の目的たる財産につき、定款に定めた価額は相当である。
なお、発起人が受けるべき特別の利益、会社設立後に譲り受けることを約した財産、会社の負担に帰すべき費用などの定めはない。
以上、会社法の規定に従い調査しました。
平成19年8月1日
株式会社×× 取締役 宮本誠司 実印
取締役 宮本優子 実印
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